
ホーム > クリニック経営情報 > 新規開業医の悲しい物語 > 第47話

その後、立て続けに、看護師の岡野さん、岩木さん、受付の加藤さんが連れ立って出勤してきた。8時40分だ。
本来であれば、何の問題もない時間だ。しかし、イライラは止まらない。
「おはようございます!」
「おはようございま~す!今日から頑張りましょ~う!」
「初日なんだからさ、もう少し早く来てくれよ!」
3人の明るい笑顔が消えた。
「…、おはよう。」
3人が、しょんぼりして入ったスタッフルームには、これまた、しょんぼりした寺内さんが泣いていた(らしい)。
スタッフルームは基本的に男の私が覗くわけにはいかないので、これも後から聞いた話だが、どうやら、この先生には付いていけない!初日で緊張する気持ちも分るけど、男のヒステリーって最低!という話でまとまっていたそうだ。
私の方と言えば、初日から従業員に大きな不安を与えたことに気付かず、「これで院内が引き締まる!」と本気で思っていた。能天気にもほどがある。自己中心というべきか。いずれにせよ、最低だ。
人のモチベーションを上げるのは正直難しいし、時間がかかることも多い。しかし、下げるのは簡単で、しかも短時間で出来てしまう。
何となく暗い雰囲気の中、スタッフが準備を済ませ、いよいよ9時になった!!
さあ、この瞬間から忙しくなる!記念すべき新規開業の第1歩だ!