
ホーム > クリニック経営情報 > 新規開業医の悲しい物語 > 第30話

税理士事務所の担当者である吉村氏は、ひたすら目の前で電卓を叩き、ひたすら領収証を分けてくれている。
確かに、最初は電卓を打つ早さに「神業」を感じ、驚愕していたが…、
彼が作業している間、私は何をすればいい?
しかも、計算中なので話しかけることも気が引ける。
よく考えたら、事務所に持って帰って作業してくれれば良いだけの話なのでは…?
しばらく、手持ち無沙汰な状態で、内装中の「自分の城」をウロウロしていた。
「自分の城」なのに、落ち着かないのは何故だろう…。
何となく開業する決心をして、何となく佐川氏を紹介されて、何となくここまで来たが…、
やはり、自分の魂がこもっていないからであろうか?私は一体何がしたくて開業するのか…?
そんな事をボーッと考えたりしていると、彼がようやく口を開いた。
「先生、ある程度は出来ました…。それでは、事務所に持って帰って最終チェックしてご報告します…。」
何だ、それ?持って帰ってチェックするなら、今の待ち時間は何だったのか。
素人から見ても非効率極まりない!
よく分からないが、当時は“税理士事務所ってこんなものか”と思っていた。
平成19年になった今でも、内訳が不明瞭で、かつ、『高額な』顧問料を取って、やってることと言えば、単なる領収証の整理と各種計算のみで、何のアドバイスも情報提供もないという事務所は多いが…、
この業界もレベルが進んでおり、決してこんなものではない。
それを知ったのも、つい最近のことだ。
こんな税理士事務所に毎月7万円も支払っていたと思うと、今から考えても腹ただしい。