
ホーム > クリニック経営情報 > 新規開業医の悲しい物語 > 第3話

「開業しよう」と、決めたものの、まず誰に相談するか、皆目検討がつかない。
とりあえず、同じ大学の吉田先輩(仮名)に話を聞きに行く。当時、開業2年目で、毎日患者が溢れ返るほどの盛況ぶりだった。
「そうやなあ…、俺が開業する時は、医局に来てた薬屋に相談したかな。そこで、よく分らないが、“医療コンサルタント”という人を薬屋が連れて来て、あとは言いなりという感じかなあ。自分ではほとんど何もしなかったなあ。その代わり高くついたけどな。」
大川先生は内心安堵した。
そうか、そのコンサルタントか何か分らないが、そういう開業を一手に引き受けてくれる人がいるのか。生来、自分の興味がある分野以外は、何もしない性質だからちょうどいい。それでは、早速その人を紹介してもらおう。
大川先生は、早速、吉田先輩に、その“コンサルタント”を紹介してもらうようお願いした。
「これで、もう安心だ。後は任せるだけだ。」
帰りの車の中で、「いよいよ俺も成功者の仲間入りか~。」
と訳の分らない充実感に浸っていた。頭の中から
「高くついた」
という、先輩の言葉はきれいに抜け落ちていた。