
ホーム > クリニック経営情報 > 新規開業医の悲しい物語 > 第16話

「毎月の支出が分からなくて、どうやって経営するんだ!」
仰るとおりです。もう、何も言えません。
確か、運転資金が6ヶ月分1,200万円となっていたはずなので、そうか月々200万か!
「200万ぐらいと思う…。」
「本当にそれで足りるのか?返済と家賃だけで80万あるんだぞ。そこに、水道光熱費、薬も仕入れないとイカンだろう、それに、人件費がいるだろう?ウチの会社みたいに顧問税理士や弁護士に払う金、広告代、多分、お前は医者だから色々な会費も払うだろう。また、機械も全て買うのか?恐らく一部リースだろう。それに…、」
本当にこの親父はスゴイと思う。何も見ずに、ここまでスラスラと言えるものなのか。経営者として当然のことなのか?よく考えたら自分も経営者になるので、このようになるのか…?まるで自信が無い。
「で、月の売上はどのぐらいを見込んでるんだ?」
えーっと、えーっと、確か1日最低でも80人で、1人当たり5,000円、だったかな?いや、違う、そうだ、年商1億だったから、月900万ぐらいか。
「多いときで月1,000万…、かな?」
「ほ~、大した商売だなあ。その根拠はあるのか?」
根拠は…、コンサルタントの佐川氏が「大丈夫」と太鼓判を押したから!などと言えば張り倒される勢いだ。
こんなものは理由にならない。
「駅前という便利な立地で、人が多くて…、マンションも増えてきたし」
「○○駅の周辺は、町医者が多いじゃないか!また、お前の入るビルはマンション群の反対側だろう?少なくとも自分が住んでいる足元に町医者があるのに、わざわざ駅の反対に行くか?よっぽどの理由がないと行かないだろう?また、今すでにみんな通っている医者があるのに、あえて、お前のところに行く理由はあるのか?」
すごいですねえ…。親父こそ「コンサルタント」じゃないかと思ってしまう。しかし、関心してる場合ではない。
「とりあえず、周辺を歩いてみてどうだった?」
「いや、まだ一回も周辺を歩いたことがない…。」
「………!!!!バカモン!!!」