
ホーム > クリニック経営情報 > 新規開業医の悲しい物語 > 第13話

とにかく、借金など全く初めてなので、思い切って色々聞いてみることにした。
それも、気を悪くされないように慎重を期した。
200万円も支払う相手に気をつかう理不尽さ…。今の私であれば“あり得ない”ことだ。
「元金均等返済とは何ですか?不勉強なもので…。」
先ほどの出来事から、少し…?若干…?気持ち…?横柄な態度で教えてくれた。
「先生も、もうすぐ経営者なんですから、少しは勉強してもらわないと困りますね~。いいですか?まず、借金の返済方法には2種類あります。今回選択した“元金均等”と、もうひとつは“元利均等”です。元金均等は、文字通り元金の一定金額を毎回返済するんです。そこに利息が付きますので、当初の返済総額は多くなりますが、年々返済総額は少なくなってきます。元利均等は、毎回の返済総額を一定にするので、当初は、返済額に占める元金の割合が少ないんです。従って、当初はほとんど利息で、元金がなかなか減らないという話です。」
要は、元金均等の方が元利均等よりも当初の返済総額が多い訳か…。
「収入がどうなるか分からない開業当初は、返済額が少ない方を選んだ方がいいんじゃないでしょうか?」
佐川氏のボルテージが一気に上がった!
「先生、開業前からそんな弱気なことでどうするんですか!あの場所なら最低でも80人、軌道に乗れば100人は来るでしょう。それでお金が出来次第、繰上げ返済するんです。借金など早く返済した方がいいに決まってますから、元金が少しでも早く減った方がいいでしょう!?」
おおコワ…。とりあえず「意見」をすると良くないのか。懲りずに、もう一つ聞いてみた。
「据置期間というのは…?」
もう、「はぁ?」という半ばバカにしたような態度で(少なくとも私にはそう感じる…)、
「あのねぇ、先生、診療報酬は2ヶ月間入って来ないでしょ?その間に返済がスタートしたら資金繰りが厳しいでしょう?だから、3ヶ月間は元金返済を待ってもらって、利息だけにしてもらうという話ですわ。」
なるほど、確かにその通りだ。しかし、半年分の運転資金として確か1,200万円ほどあったはずだが…、それでも足らないのか?借金を少しでも早く返すという主旨と矛盾していないか?
少なくとも、佐川氏なりに私のことを考えてくれているのは確かなようだから、これから先も機嫌良く仕事してもらうために、もう黙っておこう…。